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![]() 僕は笑いを噛み殺すと彼を口に含み、ゆっくりと呑みこんだ。少し苦しいくらいまで咥えたら、もっと好きになってくれるかなあなんて、バカげた思いつきで気を紛らわそうとしたら、彼の指が僕の頭を優しく撫でてくれたから、ちゃんと気持ちよくしてあげようと思ってたのに、彼はやけに前髪をかきわけるようにしていて、それでやっと頭を撫でてくれていた訳じゃないんだと思いあたる。 でも、それはそれで、何だか愛しい・・・かな・・・ 彼の視線を意識しながら、僕はおそるおそる舌を出して、丁寧に舐めてみた。不意に前髪をきつく掴まれ、正直口に出されるのはキライなのに、髪や服が汚れると困るなあなんてやけに冷静になって、器用に全部口で受け入れた。 「・・・急に出すなよ」 「・・・え?ああ・・・うん」 深呼吸しながらぼんやりと僕に凭れかかっている彼に見えないように口元をぬぐっていると、彼は凭れついでに多分偶々視界に入った机上のカップを取って僕に差し出した。 「はい、もう冷めてる・・・」 「・・・冷め過ぎだ」 男前なのに気の使い方がどこかズレてるところは誰かさんそっくりだ・・・ 似てるなんて思ったこともないのに、やっぱり本能的に何かを嗅ぎわけてるのかな、不思議だ。 冷たくなったコーヒーはそれでも口の中をすっきりさせるのに丁度良くて、頬に含んで噛むようにしながら飲んだ。 飲み干したカップを机に置く音が放課後の薄暗い室内にやけに大きく響き、僕と彼は自然に視線を交わした。そうして彼はまたすぐに気恥ずかしいように視線をそらす。 普段の彼の遠慮のない物言いからすれば意外なほどに、体を許し合った時によくある狎れのようなものがなく、ルールがまだ決まりきっていない頼りない空気を持て余している様子に僕は却って胸がじくじくと疼いた。 彼はそれでも徐に僕の方に手をのばし、肩や腕の辺りを少し彷徨ったあと、ネクタイの結び目を指さした。 「これ、どうやって外すの、」 「は・・・?・・・えっと、ここ引っ張って、」 説明してみせると、呑みこみのいい生徒は「わかった、」と言って微笑んだ。 ああ・・・可愛い・・・ 「わかりました、って言って、」 「は?・・・ワカリマシタ」 「や、そんな棒読みじゃなく・・・」 「わーかーりーまーしーたー」 「もう、そんな憎たらしい言い方いらないんだって、もっと素直な感じで言ってよ」 彼はさも取り合うのが面倒くさいというようにキスをする。 ふわふわと素肌の上を移ろう唇も指も気持ちがいい。段々、机に浅く腰を掛けた不安定な体勢のままでいられなくなって、彼を椅子に座らせてその上に跨った。 「・・・支えてよ」 「あ・・・うん、」 彼の手を自分の腰に宛がい、そろりそろりと彼を自分の中へ導いた。 お腹いっぱいに包み込んで、何度やっても始めは苦しいのに、今日はその苦しさが妙に胸に沁みる。 声を出さないように懸命に堪えていたら、彼は不安になったのか僕の顔を覗き込む。 「先生、気持ちいい・・・?」 僕は下唇を噛んだまま無言でうんうんと頷いた。 「先生、僕のこと好き・・・?」 僕は彼のひんやりとした耳に口をつけて、鼓膜に直接届くように囁いた。 「・・・あ、あんたって、ほんと・・・っ」 「あ、あ、勝手にすんなよっ・・・」 「無理っ・・・もう、無理!」 ふわっと体が宙に浮いて、そのままの勢いで机に押し倒され、僕は必死で彼にしがみついた。 反射的に閉じようとした両脚を押さえつけられて、乱暴にされると、羞恥心より性欲がこみあげてきて、眩暈をおこしたように天井がぐるぐる廻るのにすっかり呑みこまれてしまった。 「先生、いつまで寝てるのさ」 「・・・君さ、労わるとかないの?」 「・・・ん~・・・ゴメン・・・」 「背中、痛い・・・」 「ん・・・どこ・・・」 彼は僕の背中に手をあててゆっくりと起こし、少し手を焼いたように探り探り背中に指を這わせた。 「全部・・・」 「ここ・・・?」 「全部だって、」 背中を優しく撫でてもらえるのが妙に嬉しくて、僕は病気の子供のように、あっちも痛いこっちも痛いと嘘をついては、優しさをせがみつづけた。 (つづく) ユチョンさん、持ち上げられるかなって、一瞬躊躇したんですけど・・・ てかチャミさんデレてないな。デレにするんじゃなかったのか。代わりにユチョン先生がデレてしまったではないか。 ここ数日は久しぶりに使ったミシンが楽しくて入学品以外にもなんやかや作っています、酷使しすぎてミシン針折れたほど。 昔友人に仕立ててもらったワンピースの余り布で娘にスカートやシュシュを作りました。おソロです。つゆです。(違います) そんなことよりジェーさんとうとう入隊ですね・・・ ただ、そんな熱心なトンペンじゃない、というか毎日情報を追ったりコンサートに何回も行ったりしてないし、所詮雲の上の人って思ってるので、2年くらいDVDだけで過ごしたらいいや~って、そんなにしんみりしていないという。 でも何だかジェジュさん心配(貞操ではなくメンタルが・・・)なので、ユノさんと同じ部所だったらいいな。
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[2015/03/30 18:42]
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ヒ**さん☆
そう言われると思春期男子ってそうですね、臆病な自尊心と尊大な羞恥心ですね(中島敦ペン)、それでこそチャミですね。 KYなユノヒョンとコミュ障チャミとか、フツーに愛しさの塊ですよね。かっこいい攻とかいらんです。 男の子は生まれるまでは正直不安でした~(。>ㅅ<。)静止画が撮れないとか、ポケットにダンゴ虫を入れるとか、恐ろしい噂ばかりで。サンリオもシンカンセンしかないし・・・(それはどうでもいい) でも無邪気なところが可愛くて毎日癒されます♡クールな女の子と別の生命体としか思えない・・・ そうなんですかスユス!通りすがりのサッカー少年としか思っていませんでした! 本気指輪?いつですか?(ズンスのエピがすべて初耳すぎる) でもね~ユチョンがね~面食いだから~←
[2015/03/31 12:48]
URL | yuri #-
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[2015/03/31 17:25]
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ヒ**さん☆
サンリオつらいですよね!シンカンセン一択とか! 妊婦健診で男の子ってわかってショックだ~と職場でぼやいてたら、先輩が「男の子はアホで可愛いよ」って言ってて、いやそれ何の慰めやねんって思ってましたが、ホンマにアホで可愛い・・・ ユス指輪ぐぐりました~ブルガリのエンゲージリング・・・対するチャミはMP3プレーヤーですか・・・判定、チャミ♡← ユノは何あげたんでしょうね~ぐぐったけどわかりませんでした、公にできない理由でもあるんですかね、うふふ♡(FF読みすぎ) しかし彼等はプレゼント好きですね~正直私は自分の使うものって気に入るものが見つかるまでとことん探して自分で買いたい派なので、男子の謎なセンス(特にホスあたり)でセレクトされたものとか、想像しただけでぞっとするという、狭い心の持ち主です(=゚ω゚=)
[2015/04/01 13:40]
URL | yuri #-
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